複業を始める際に必要な準備と進め方の流れ、間違えやすい注意点を解説

近年では、特定の企業や組織所属するのではなく、業務委託などといった形態で複数の仕事を並行して行う、複業(パラレルワーク)とよばれる働き方が広まってきています。

複業は、会社員として本業をもつ人や個人事業主やフリーランスとしての立場で、自身の持つスキルやノウハウ、経験などを活かして、いずれの職種(仕事)も本業として取り組む働き方を指しています。

従来の終身雇用を前提とした日本の労働慣習にはなかった新しい働き方といえます。そのため、複業での働き方を始める際の準備や進め方、ステップなどが認知されていないのが現状といえるでしょう。さらには複業を成功するために注意すべきポイントや必要な事項についても十分に理解されていないと考えられます。

この記事では複業(パラレルワーク)をはじめる際の準備と進め方やステップ、また間違えやすい注意点などをわかりやすく解説していきます。

複業を始める際に考えておくこと

複業は、個人事業主やフリーランスとしての立場や会社員としての立場において、自身の持つスキルやノウハウ、経験などを活かして、いずれの職種(仕事)も本業として並行して働くワークスタイルです。
一般的に社会人として仕事を始める際には、一度は企業や組織に所属して働くことでスキルやノウハウを身に着けるとともに、それぞれの職種について経験を積んでいくものです。 将来、個人事業主やフリーランスとして、あるいは会社に所属した状態で複業を始める際に必要な準備をしておくことが、複業という働き方の成功に欠かせないといえるでしょう。

複業を行うには、複業が求められている背景、また複業と副業・ダブルワークなどとの違い、メリットと注意すべきポイントなどをしっかりと理解しておくことが大切です。

ここでは、複業を始める際に必要な準備について、わかりやすくご説明します。

複業を始める目的を明確にする

複業をすることを検討する際に最初に明確にしなければならないことは、複業をする目的を明確にすることといえるでしょう。「収入を増やす」「起業する」「ワークライフバランスを優先する」など、複業を行う目的は個人によってさまざまです。

上記を仕事に対する「報酬」という視点で考えると、大きく4つのタイプに分けられます。

  • 金銭報酬:考え方は副業と同じくお金を得ることを目的とする
  • スキル報酬:自身の能力向上や新たなスキル習得を目的とする
  • キャリア報酬:自身の市場価値を高める異業種や異職種での実績作りを目的とする
  • 感情報酬:思い入れのある地域やモノ・コトに寄与したり趣味思考に合った分野に携わったりすることを目的とする

複業という形態で働くことを成功させるには、複業をすることによって得られるメリットや注意が必要なポイントをよく理解したうえで、目的をしっかりと検討し明確にしていく必要があります。複業を始める目的を明確にすることによって、取り組むべき課題が見えてくるとともに、成功への意欲も高まってくるでしょう。

複業できる環境が用意できるか判断する

特定の企業や組織に所属することなく個人事業主やフリーランスとしての立場で働くということは仕事をする環境は個人で準備し整える必要があります。

例えば、パソコン、ネットワーク環境、アプリケーション、コミュニケーションツールなどを準備し、さらには情報セキュリティ対策や必要なデータの保護についても、個人で準備が必要です。 同時に、複業では特定の企業や組織のオフィスで業務を行うことケースは少なく、個人として就労場所の準備や対策が求められます。依頼主から預かったり依頼された情報やデータの保管方法や会話などによる情報漏洩への対策も求められてきます。

上記のように個人として複業を行う際に準備が必要な事柄について、事前にしっかりと用意できるか検討しておきましょう。

複業の準備をする

複業を始める目的が明確になり、複業を行うための環境を用意できることが確認できたら、具体的な複業の進め方とステップについて整理していきましょう。

ここでは、複業の具体的な進め方を4つのステップに分けて解説します。

1.複業で活かせるスキルや経験を明確にする

複業で仕事をするということは、これまでの仕事や学習を通じてに身につけてきたスキルやノウハウ、経験などを活かして働くということです。そのためには、まずは自分が持っている仕事上のスキル、ノウハウ、経験、あるいは人脈などについて明確にし、正しく理解する必要があります。いわば自分の強み、セールスポイントを見つけ出すのです。

身近なところでは職務経歴書の作成や見直し、作品や実績を記載するポートフォリオの作成などによって自身の強みを可視化し、正しく評価していきましょう。また、過去に一緒に仕事したことのある同僚や上司、友人や知人などにコメントしてもらうことも有効といえるでしょう。

2.複業での働き方や稼働条件を作る

個人事業主やフリーランスとして個人の立場で仕事を行う複業では、自分の働き方に合わせて稼働条件や報酬内容などの基本条件は自分で決めて、提案していくものです。
また、複業は複数の仕事を並行して行うことが前提ですので、1つの案件ごとに働く時間について1日単位、週単位、月単位といったように目安を持っておきましょう。

自分が仕事を受ける際の労働時間、稼働に対する対価の条件、基本的な契約期間など雛形となるものを持っておく必要があります。その際には、各業務内容の標準的な報酬金額を理解して、相場に合ったものにしておきましょう。

例1)1日5時間×週3日程度/1案件
時給換算 3,000円


例2)1か月あたり40時間/1案件
月額20万円/1案件

3.複業する上でのKGIやKPIを設定する

複業を始める目的を達成するためには、具体的なKGIやKPIを設定しましょう。それによって取り組むべき課題が可視化され、目的達成に向けてのPDCAサイクルを回していきましょう。

KGIの例としては、
例1)1日5時間×週3日程度の案件を3つ確保する
例2)時給単価3,000円以上の案件を受ける
例3)月額10万円の案件を2つ確保する

KPIとしては、「毎週新たな案件に2件以上応募する」「仕事に関するブログやSNSなどを毎週1回投稿する」などといった仕事の獲得やネットワークが広がるような身近なものや、数値化できるものから取り組むとよいでしょう。

4.複業する仕事を探す

複業で働くといっても、仕事が見つからないことには始められません。そこで、仕事探していきましょう。

まず一つ目には、これまでの社会人生活を通じての取引先、友人や知人などといった自分のスキルや能力をよく理解している人から、仕事を紹介してもらうという方法があります。この場合は、自分自身のことをよく知っている人からの紹介なので、内容的にはマッチしてるケースが多いといえますが、仕事を受けられない場合に断り難いという点がありますので、注意が必要です。

2つ目には、複業を希望する人材と企業をマッチングするサービス(プラットフォーム)を活用する方法も一般的です。自分のスキルや行いたい仕事を探して、申し込んだり、依頼主からスカウトが送られてきたりと、複業を探すことに特化したサービスであり仕事を探す際にはとても便利です。複業プラットフォームには「複業マッチングプラットフォーム」と「スキルマーケット」の2つのタイプが知られています

【複業マッチングプラットフォーム】

「複業クラウド」https://talent.aw-anotherworks.com/
「クラウドワークス」https://crowdworks.jp/
「ランサーズ」https://www.lancers.jp/
「Saleshub」https://saleshub.jp/

【スキルマーケット】

「タイムチケット」https://www.timech.com/
「ストアカ」https://www.street-academy.com/
「ビザスク」https://visasq.co.jp/
「ココナラ」https://coconala.com/
「SKIMA」https://skima.jp/

複業を始める際に確認する点

複業を始める際に確認しておくべきポイントをご紹介します。以下の2つの点について注意し、確実にしておかないと複業が失敗に終わってしまうことが考えられますので、忘れないようにしましょう。

  • 複業・副業が認められているか
  • 複業を成功させるために注意すべきポイントを理解しているか

複業・副業が認められているか

まずは、企業などに所属したままで複業をしたい場合には、その組織では複業や副業をすることが認められているのか、必ず複業を始める前に確認しておきましょう。
企業によっては就業規則によって複業や副業が禁止されている場合もありますので、トラブル防止のためにも事前に確認することが必須といえます。
企業が複業を禁止する大きな理由としては、「複業に力を注ぐと自社の業務がおろそかになる」「自社の技術や知見、顧客情報が他社に漏洩してしまうかもしれない」などとリスク回避が挙げられます

上記のように会社で複業が禁止されている場合、複業を行うことが難しいのは確かです。 ただし、会社ではどういった理由から複業を禁止しているのか。その理由を知ることも必要といえるでしょう。 複業を行うことによって、スキルアップにつながるだけでなく、自らプロジェクトをリードする力が養われるなど、企業にとってもメリットが得られるものです。 つまり、ルールを守り、企業の業務に支障をきたさない・期待されているパフォーマンスをしっかりと発揮できるという理解が得られれば、複業に取り組む余地や交渉は成功する可能性があるものです。

会社で複業が禁止されているからといって諦めるのではなく、どうすれば複業することが実現するのかを考えることをしていくことが必要です。

複業を成功させるために注意すべきポイントを理解しているか

2つ目は、複業をする際に注意が必要な点についてしっかりと理解しておくことです。 複業を始めた後で、注意しなければならない点に気づいたのでは、せっかく複業をするメリットが薄れてしまうかもしれません。

複業を行う際に注意すべき点については、下記から詳しい内容を確認できます。

複業をすることのメリットと成功するために注意すべきポイントを解説

まとめ

複業は個人事業主やフリーランスとして、個人として働くものであり、基本的には自己責任で進められていきます。特に初めて複業をするタイミングでは、複業を始める際に必要な準備、複業の進め方のステップ、複業を始める際の注意点など初めてのことばかりといえます。

複業に必要な準備、進め方のステップ、注意点をしっかりと理解して、目的達成に向けて進んでいかなければなりません。また、実際に仕事を見つけることも、大変なことであり、複業人材のマッチングサービスなどを活用することは大変有効と言われています。

複業という働き方を成功させるためには、それぞれの仕事をする個人と仕事を依頼する企業の両者がメリットやデメリットと注意すべきポイントをしっかりと理解して取り組んでいくことが求められるでしょう。

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監修 | Color WiTh株式会社

この記事はColor WiTh株式会社の編集チームが監修しています。Color WiTh株式会社は複業職人を運営しています。複業に関する情報やノウハウ、成功事例やなどに関する情報を発信しています。記事内容にご質問などがございましたら、Color WiTh株式会社までご連絡ください。

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